晴海橋梁(はるみきょうりょう)は東京都中央区晴海と江東区豊洲二丁目にある晴海運河に架かる鋼鉄道橋です。
この橋は国鉄越中島支線の越中島駅(現越中島貨物駅)から豊洲石炭埠頭までを結んでいた深川線から分岐し、晴海埠頭までを結ぶ晴海線として1957年(昭和32年)11月26日に建設されました。
晴海埠頭では、小野田セメント、日本水産、日東製粉の3社が専用線を敷設し、新聞巻取紙、輸入小麦、大豆、セメント、雑貨などが貨物列車で輸送していたそうです。
しかし、昭和40年頃に輸送量がピークを迎えた後、トラック輸送への転換とコンテナ化が進み、1989年(平成元年)2月10日に晴海線は廃止され、東京都港湾局専用線も全廃となりました。
この橋は、供用廃止になったものの、撤去されずに当時の姿のままの遺構として現存しています。
ちなみに晴海橋梁は、日本初のローゼ橋(アーチと桁部の両方で力を支える構造)および連続PC桁橋(プレストレスト・コンクリート橋=PC鋼材を使い強化した桁)として知られています。
橋の建設は、当時の東京都港湾局が施主となり、国鉄東京工事局が橋梁設計を、石川島重工業が橋桁製作を担当したとの記録が残っています。
この橋の長さは58.8mで、1径間が58.8m。
ただし、別の情報源では、全長が190.3m、幅が3.8mとされています。
この違いについては、可能性としては、58.8mが主要なスパン(主桁)の長さで、全長190.3mはその両端のアプローチ部を含んだ長さと考えられていますが確かな情報源はありません。
現在、この橋は東京都港湾局によって遊歩道化が進められており、大規模地震時に倒壊を防ぐための補強や大規模地震時に落橋を防ぐための装置の設置などが行われています。
完成すれば、晴海の晴海臨海公園と豊洲・キッザニア東京側の春海橋公園、豊洲公園がこのかつての鉄道橋梁で結ばれることになります。
完成の目標は、2025年度(2026年3月)の予定となっています。
江東区豊洲2丁目〜東京都中央区晴海2丁目